2019年 度 活 動 方 針 

 1 情勢の特徴

1.関税の縮小撤廃とグローバル経済を推し進めてきた当のアメリカで、保護主義への転換を志向するトランプ大統領が登場し、自国第一主義を掲げています。経済政策の変更とともにトランプ政権は、共生から差別と競争に社会を転換させ、国連憲章制定で人類が一度否定した排外主義と緊張を世界中にばら撒いています。

貧富の格差、経済間の格差は移民問題となって世界に新たな試練をつきつけています。ユーロ各国内でも自国第一主義が力をつけ、移民排斥を掲げる右派潮流が勢力を拡大し、人権と共生など普遍的な価値観に揺さぶりをかけています。

一方で、米国内では、マイノリティーや女性への差別的言動・政策への反発と抗議行動が強まり、昨年の米中間選挙において下院の多数派を民主党が奪還する事態となっています。

東アジアでは、朝鮮半島で歴史的な展開がみられました。昨年4月27日、板門店で南北会談が行われ、朝鮮戦争の終戦と平和協定の締結をめざして南北首脳が合意し、ついで6月12日、シンガポールにおいて、史上初の米朝首脳会談が行われました。

米朝両首脳による共同声明は、朝鮮民主主義人民共和国の安全保障確約と、金正恩朝鮮労働党委員長の朝鮮半島の完全な非核化への責務を再確認し、「両国民の平和と繁栄を希求する意思に基づく新たな米朝関係の構築の約束」、「板門店宣言を再確認し、朝鮮による朝鮮半島の完全な非核化にむけた努力」などが盛り込まれました。中間選挙前の米大統領のパフォーマンスの要素があるとはいえ、凍りついた朝鮮半島の緊張を解き、転換を告げた意義は軽くはありません。しかし本年2月27〜28日に開催された第2回米朝首脳会談は、合意には至らず、事態は楽観できる状況をむかえてはいません。

他方、日本政府は、この間の東北アジアをめぐる事態の転換の蚊帳の外に置かれ、米軍の韓国駐留の維持など軍事的圧力の強化を求めてはばからない姿勢です。日朝平壌宣言の誠実な履行の中から国交正常化の道筋を描くことが求められます。

2.安倍改憲の動きが緊迫した政治問題となって私たちの前に立ち現れています。昨年8月の自民党の総裁選への立候補において、「いよいよ憲法改正に取り組むときが来た」と決意を表明。本年1月28日、198通常国会の施政方針演説で、安倍首相は「大きな歴史の転換点にあって、この国の未来をしっかりと示していく。国会の憲法審査会の場において、各党の議論が深められることを期待」と述べました。国会の動きと並行して自民党は、全国の各選挙区支部に「憲法改正推進本部」の年内設置を指示。下村・党憲法改正推進本部長は、「自衛隊は国民の9割が認めており合憲化させるべき」と述べるとともに、「安倍色を払拭しながら自民党全体でしっかり対応」すると語っています。さらに、萩生田自民党幹事長は、本年4月18日「これからは憲法審査会をワイルドに動かす」と発言、この発言と符合するかのように自民党「改憲4項目」を軸に、「災害救助の自衛隊ありがとう」「憲法に自衛隊を明記しよう」と自民党の地域組織は街頭宣伝を繰り広げています。

衆参両院の議会勢力が変わらない中、議員提案などの手段によって改憲発議がいつ行われるか予断をゆるしません。また、自衛隊日報問題、「モリ・カケ疑惑」、セクハラ等相次ぐスキャンダルにまみれた安倍政権が、求心力の復活をかけて改憲手続きに打って出るやもしれません。
当面、2019年7月の参議院議員選挙までの改憲発議を阻止し、参院において改選41議席以上の憲法擁護派議員の勝利が求められています。

この間、「戦争をさせない1000人委員会」や「総がかり行動実行委員会」を基盤に、さらに多くの結集を得て、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」が結成され、その統一行動として3000万署名運動が展開されてきました。また、市民運動から政治活動への参加として、「市民連合」などの動きが各地で展開されています。

3.格差と貧困の拡大が深刻な社会問題として指摘され始めて、概ね10年以上経過しました。総務省統計局の労働力調査によれば、1990年に881万人だった非正規雇用者数は2014年に1962万人と2倍以上になりました。他方、男性の正規雇用は180万人近く減少(女性は10万人減)しています。正規雇用者の非正規への置き換えが顕著に進行しています。その結果、非正規は雇用労働者の4割に達しています。

非正規労働者の構造とワークライフバランスは好転しない中、基礎労働力が足りない事態を外国人労働力によって補おうとしています。昨秋の臨時国会で成立させた入管法改正は、外国人技能実習制度の問題点を放置し、さらに社会保障と労働者保護制度の外におかれた外国人労働者を増加させる政策です。

安倍首相は、「移民政策をとらない」と世界規模の移民問題にあらためて背を向けるとともに、昨年8月、国連人種差別撤廃委員会・日本審査が指摘したヘイトスピーチの実効性、公務員の国籍条項の是正、朝鮮学園への無償化不適用の是正、沖縄の米軍基地被害などの勧告に答えようとしていません。

4.集団的自衛権行使を前提にした日米軍事協力体制の具体化は、米国の利益のための戦争行為につながる危険性を帯びています。そのための国内法の整備が「安保法制」であり、「専守防衛」を葬り去った「戦争をできる国」への転換です。またこれを支えるための防衛省の組織改編が、制服組の権限強化として進んできました。南スーダンPKOを巡る「戦闘状態」の解釈とその現実を報じた派遣部隊の日報の「隠ぺい疑惑」を挙げることができます。

他方で、シビリアンコントロールを抜きに、日米軍事演習、日米共同行動が常態化しています。陸上自衛隊の水陸機動団(日本版海兵隊)は、2018年10月5日〜19日、米海兵隊と初めての共同訓練を種子島で実施しました。離島奪回作戦能力の向上を目的とした上陸訓練などが行われ、県有地を使用するなどの問題点が浮かび上がっています。また既に陸自の警備部隊が配備された与那国島を皮切りに、南西諸島(石垣島、宮古島、奄美大島)にミサイル部隊を配備する新基地建設も押し進められています。自衛隊は集団的自衛権と敵地攻撃能力を備える道に突き進んでいると言えます。

5.辺野古新基地建設に反対する「オール沖縄」のたたかいは、軍事強化にまい進する安倍政権にNOをつきつける大いなる展望となっています。昨年9月30日投開票の沖縄県知事選挙で、翁長県政の継承を掲げた玉城デニー候補が勝利。「辺野古隠し」に終始した自民・公明・維新・希望の各党推薦の佐喜真候補に8万票の大差をつけて当選しました。また、本年4月21開票の衆院補欠選挙において屋良候補が大差をつけて勝利。圧巻であったのは本年2月24日投開票で行われた辺野古新基地建設の賛否を問う県民投票で、投票資格者の過半数を超える投票により新基地建設反対72%、賛成19%どちらでもない9%の結果となり、新基地建設に対する県民の明確な意思が示されたことです。しかし安倍政権は、沖縄県の埋め立て承認の撤回に対して、行政不服審査法に基づく「撤回の執行停止」を求め、その5日後には国土交通大臣が執行停止を認めるという暴挙に出ました。国(沖縄防衛局)の「執行停止」の審査請求に対し、110名に上る行政法学者は、「国が一般私人と同様の立場で審査請求や執行停止申し立てを行うことは許されるはずもなく、違法行為に他ならない」と厳しく批判しています。

辺野古新基地建設をめぐっては、埋め立て海域の軟弱地盤や活断層の存在、さらに、360件に及ぶといわれる高さ制限を超えた基地周辺建造物の存在など、物理的にも建設が不可能なことは明らかです。防衛省はこの軟弱地盤対策で、杭を77,000本、新たに650万立方メートルもの砂が必要だとしています。県外から投入される海砂は沖縄本島の生態系をかく乱するもので、生物多様性基本法にも違反する問題です。

一方、2月19日には、辺野古新基地建設と切り離して日本政府が約束した「普天間飛行場の5年以内の運用停止」の期限を迎えましたが、政府は辺野古基地の進捗と結びつけて、これを反故にしています。

このように、2月の県民投票後も大浦湾への土砂投入は止まらず、反対運動に結集する現地市民への不当弾圧や、沖縄平和運動センター山城議長への刑事訴追をめぐる裁判はつづいており、今後も全国的な支援体制が求められています。

6.東電福島第一原発事故から7年を経た今日も、収束作業は困難を極めています。汚染された地下水の流入が止まらず、「汚水タンク」は増え続け、海洋への投機も危惧されます。原発事故からの避難者は、正確な把握は困難なものの、依然として6万人余と推定されます。この内、避難区域外からの自主避難者は45都道府県に約2万7,000人とされます。帰還困難区域を除いた、居住制限区域・避難指示解除準備区域では、年間被ばく量20mSv/年を基準にそれを下回る地域から避難指示が解除されています。しかし、20mSv/年という数字は、国際放射能防護委員会(ICRP)が緊急時の基準として示しているもので、これまでの通常時の基準(1mSv/年)の20倍もあり許されるものではありません。避難指示解除に合わせて、帰還を強要するかのように住宅支援などの補償が打ち切られている状況です。

かたや、福島原発事故以降、54基あった原発のうち廃炉決定・検討中が26基にのぼり、再稼働は9基のみであり、原発は「廃炉の時代」を迎えようとしています。今後も再稼働が順調に進むことは難しく、むしろ廃炉処理の確定的な方法が見つからないのが実態です。

このような中、原子力規制委員会は、日本原電・東海第二原発に「設置変更申請」の認可、「工事計画」の認可、さらに「運転期間延長」にも認可を与えました。東海第二原発はすでに40年を迎えており、それをさらに20年延長し、60年も運転する「実験」に突き進もうとしています。福島原発事故において国会事故調でさえ、日本の原子力規制が「対処療法的、パッチワーク的対応」と指摘してきましたが、今次、東海第二原発の規制委員会による審査には、この教訓が全く活かされていません。日本原電・東海第二原発阻止のたたかいは、6市村長の拒否権(事前同意権)をめぐる取り組みに移行しています。立地自治体に限らず、周辺自治体の協定を盾とした闘いに関東ブロックの支援・連帯が引き続き求められています。

7.開発段階から事故が多発し、米国内では飛行が厳しく制限されている垂直離着陸機オスプレイ飛行の危険性が、全国に拡散しています。一昨年の名護市辺野古沖への墜落に始まり、昨年8月の豪州沖、同9月のシリアでの事故まで「クラスA」とされる重大事故が1年経ずに3件も起きています。米国防総省も事故率の急上昇(10万時間=3・27、海兵隊全体=2・72)を認めています。

昨年8月、日本政府は米空軍のオスプレイ(CV-22)を横田基地に10月1日から配備すると発表しました。「一時的な立ち寄り」としてすでに4月5日に到着していたCV-22は、正式な配備通告もないまま、横田基地及び周辺で旋廻訓練、特殊訓練を繰り返し、また横田を基点として、東富士、キャンプ富士、厚木、岩国、嘉手納などへ飛来し、実質的な運用が始まっている状況です。その後、本年2月には、嘉手納基地に随時「移動し」、同基地の特殊部隊と共同訓練を行っています。

また、米海兵隊オスプレイの定期機体整備の施設として設置された陸自の木更津駐屯地では、2017年2月に1機のオスプレイが整備に入りましたが、2年と1月を経てやっと試験飛行を行った状況です。これは整備機が、予想以上に腐食し手が付けられない状況であったとも言われています。同時に2018年7月、岩国基地にオスプレイが新たに8機、秘密裏に陸揚げされており、老朽化オスプレイの交代が隠然と行われています。

頻繁となったオスプレイの飛来、また米軍訓練が全国に広がっている実態の中で、昨年8月14日、全国知事会が「米軍基地負担に関する提言」をまとめ、日米両政府に提出しました。これまでの渉外関係知事会の要望にとどまらない全県の知事会が日米地位協定の抜本的改定等を求めたもので、注目に値します。

米空母艦載機約60機が厚木基地から岩国基地に3月末をもって移駐を終えたとしていますが、厚木基地周辺の訓練等による爆音は減じたとは言えません。また厚木基地は、ヘリ部隊の配備・駐留など新たな任務に置き換わろうとする動きです。

昨年、第五次厚木基地爆音訴訟が8千人を超える原告の結集で提訴されました。これまでの訴訟の中で、最高裁をはじめとする司法は、米軍機の差止請求を、国の「支配の及ばない第三者の行為」であるから請求は「失当」とはねつけてきました。第五次訴訟はこの判断をくつがえし、米軍に法の支配を適用させることに意義の一つがあります。さらに相模総合補給廠に米第38防空砲兵旅団司令部が10月16日づけで駐留しました。この司令部は、パトリオット(嘉手納基地の米陸軍直轄部隊)や、弾道ミサイルを迎撃するTHAADなどの迎撃ミサイル大隊を指揮するもので、補給廠は一気に攻撃機能を備えようとしています。

また、キャンプ座間は、日米の「陸の司令部」が本格的に一体化した姿を現しています。キャンプャンプ座間に所属する自衛隊の陸上総隊司令部・日米共同部は、非有事からの司令部機能を共同化し集団的自衛権を次の段階に進めているものと言って過言ではありません。

8.米海軍横須賀基地は、米国本土以外の世界で唯一の「空母の母港」であるとともに、現在、ミサイル防衛体制の最新の拠点となっています。昨年5月22日、イージス艦「ミリウス」がに追加配備され、横須賀母港のイージス艦は13隻体制となりました。

BMD(弾道ミサイル防衛)能力を有するイージス艦がすでに7隻配備されおり、米海軍の有する同種の艦の5分1に相当します。

他方、海自用自衛隊の横須賀基地が急激に機能と設備を増強させています。

昨年12月18日の「30防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」の決定を受けて、ヘリ空母「いずも」が本格的な空母に運用されることが示され、専守防衛から適地攻撃能力への移行が、自衛隊横須賀基地から始まろうとしています。防衛省は、主軸の戦闘機としてF35を新たに105配備し、そのうち42機は「いずも」を想定したF35B(STOVL機)を配置するとしています。同艦はすでに甲板とエレベーターなど、F35B配置に応える儀装を行おうとしています。F35は既に購入を決めている42機と合わせて計147機体制となる模様です。

歴代自民党政府は、憲法9条によって長距離ミサイル、空母、爆撃機は「持てない」と答弁しました。しかし、中期防では、F15に搭載する射程約900kmの米国製対艦ミサイル「LRASM」や対地用の「JASSM」など、スタンドオフ・ミサイルを配備するなど、安保法制を体現した軍備増強がはかられ、「いずも」の空母化はその先鞭の役割を成していると言って過言ではありません。

同時に、中期防は、現行の計画(2014年度〜2018年度)より2兆8000億円増の27兆4700億円と過去最大となり、トランプ政権の要求を丸呑みしたかのように新規購入装備品の多くが米国製となっています。

また、2014年、武器輸出三原則を破棄し防衛装備移転三原則を閣議決定したことによって、武器・軍事技術の輸出が半ば「自由化」し、産業の軍事開発への傾斜が顕著となっています。アラブ首長国連邦にはC2輸送機が、また東南アジア諸国に練習機や対潜哨戒機の売り込みの動きが続けられ、イギリスとのミサイルの共同技術開発も進んでいます。 また、昨年8月、川崎市の「とどろきアリーナ」で、イスラエル政府が後押しした防衛&国土安全保障展「ISDEF JAPAN」が開催され、軍事開発の産業化に拍車をかけています。

9.安倍政権の本質を体現して排外主義の風潮が高まり、在日コリアンを標的にしたヘイトスピーチ・デモが横行しています。2016年成立したヘイトスピーチ規制法は罰則がなく理念法にとどまり、その実効性には限界のある制度です。一方、同法を根拠とした自治体のとり組みも始まっています。

ヘイトスピーチ規制法を糧に、川崎市では公的施設でのヘイトスピーチを事前規制するガイドラインを制定し今年3月から運用を開始しました。しかし、この試みに対して日本第一党などヘイト団体は、川崎市をターゲットとしたヘイトクライムを集中し、永年の努力によってつみあげられてきた共生の地域社会を突き崩そうとしています。川崎市と川崎の共生社会は大きな試練を迎えています。彼ら排外主義団体は、「表現の自由」という衣をかぶって差別的脅迫を在日コリアンの街にかけているのです。

行政は人権を守る自治体の本義に立ち返って、ヘイトスピーチを停止、規制すべきであり、労働組合をはじめとする社会の構成員はこの現実に傍観者であってはなりません。

また、全国で朝鮮学校への深刻な差別が続いています。「高校授業料無償」制度からの除外ばかりか、安倍政権の圧力で文科省が2015年度末に通知した「朝鮮学校に係る補助金交付に関する留意点」で多くの自治体が補助金の執行に躊躇する結果となっています。「授業料無償化」排除に対しては全国で5校の朝鮮学校が裁判闘争を行ってきました。昨年7月、大阪地裁は外交・政治的判断に基づく排除で違法との画期的判決を出しましたが、広島、東京両地裁は政治的判断を許容する逆の判決を出しています。

神奈川県弁護士会は昨年11月14日、県が学費補助金を支給しないのは差別に当たるなどとして神奈川朝鮮学園(横浜市)が運営する朝鮮学校5校の保護者らが人権救済を申し立てた問題で、不支給を直ちにやめるよう求める警告書を県に申し入れています。「民族教育を受ける権利に不利益を及ぼす不合理な差別的取り扱い」などと警告し、過去にさかのぼって学費補助金を支給することを求めており、神奈川県をはじめ行政と地方議会は、これら教育の分野における差別と人権侵害をただちに是正すべきです。

社会にひろがる差別と排外主義を安倍政権は、あと押ししてきましたが、共謀罪など政権と国家に異議を唱える人々にあからさまな弾圧を強いています。沖縄辺野古のたたかいを力づくで抑え込むために山城博治さんを長期拘留し、労働の分野において、全日建連帯労組・関生労組に対する集中弾圧です。これらは共謀罪成立などを背景とした労働組合、市民運動への権力乱用と威嚇による治安支配であり、安倍政治の本質を映し出しています。

2004年に群馬県立公園・群馬の森(高崎市)に建てられた『朝鮮人追悼碑』は、太平洋戦争末期の群馬県における朝鮮人労働者の強制連行の歴史を標す記念碑の役割を果たしてきました。しかし、右翼潮流など侵略の歴史はなかったとする政治的圧力のなか、群馬県は『朝鮮人追悼碑』の撤去を通達しました。群馬県は「強制連行」を認めない根拠について政府見解を引き合いに主張しています。この県の不許可を取り消す訴えが2014年前橋地裁に行われ、現在、東京高裁に舞台を移して論戦が展開されています。この碑には、「記憶 反省 そして友好」と刻まれています。

 2 平和運動センターの役割
神奈川平和運動センターは、平和を取り巻く厳しい情勢をうけて、その運動と組織をさらに発展、強化することが必要であり、今年度も、構成組織の結束を強め、県内労働団体・市民団体・政党と協力して活発に活動します。とりわけ中央・関東圏域における「フォーラム平和・人権・環境」や「原水爆禁止日本国民会議」、「全国基地問題ネットワーク」、「平和運動センター関東ブッロク連絡会議」と連携を強化し、「戦争をさせないかながわの会」を結集軸とした神奈川県内での改憲反対の取り組みに重要な役割を果たします。また、「かながわ憲法フォーラム」など神奈川県内外の広範な平和運動団体や市民運動との連携を一層強化します。
 3 今年の基本的な活動

(1)憲法改悪をゆるさない取り組み。
改憲発議と国民投票の動向を注視するとともに、安保法制の撤回を求め、集団的自衛権の実行を許さず、秘密保護法、共謀罪の廃止を求める取り組み。

(2)原子力空母の横須賀母港化撤回、相模総合補給廠への米第38防空砲兵旅団司令部の配置撤回、キャンプ座間の米陸軍と陸自総体との日米共同部廃止など、日米軍事再編一体化に反対する取り組み。

また、「いずも」の空母化とF35の自衛隊機配備と飛行訓練を許さず、PAC3の武山基地配備や海上自衛艦へのSM3配備など日米共同のミサイル防衛計画に反対し、基地関係者の働く場の確保を前提に、基地の撤去・縮小を求める取り組み。

(3)厚木基地の違法爆音と岩国への国内たらいまわしを許さず、欠陥機オスプレイの訓練拠点化や自衛隊機のジェット化に反対し、飛行差し止めを含む第五次爆音訴訟勝利にむけた支援・運動強化の取り組み。

(4) ヘイトスピーチを根絶させ、地域社会に差別と排外主義が広がることを許さない取り組み。

(5)被爆74周年を迎える原水爆禁止運動など核軍縮・核廃絶の取り組み。

(6)脱原発、核燃料サイクル計画の放棄などエネルギー政策の転換を求める取り組み。

(7)加害の歴史をふくむ真実に基づく歴史認識を擁護し、北東アジア非核化など平和共存、対話と信頼、軍縮をめざす平和政策確立にむけた取り組み。

(8)「戦争をさせないかながわの会」をはじめ、連合神奈川や「神奈川人権センター」、「県民のいのちとくらしを守る共同行動委員会」など他の平和・人権運動団体との連携強化を図り、平和運動センターの組織を強化する取り組み。

 4 具体的な行動
(1) 憲法前文・第9条の改悪、有事法制を発動させない取り組みを進め、「集団的自衛権の行使合憲化」、「安保法制」の具体化など戦争のできる国家づくりに反対し、武器輸出禁止原則の維持を求めます。

 とりわけ、安倍改憲に反対する取り組みを「戦争をさせないかながわの会」を結集軸として、神奈川県域での運動基盤づくりにつとめます。

 改憲発議の反対運動に最大限の役割を果たしますが、かりに国民投票が実施される場合、「戦争をさせないかながわの会」を通じ、国民投票運動において、改憲に反対する県内での宣伝活動等を担います。

 これらの運動を「フォーラム平和・人権・環境」「戦争をさせない1000人委員会」に結集し、また、連合神奈川や市民団体との連携を求めて取り組みます。


@ 改憲手続法である国民投票法の問題性を明らかにし、憲法審査会の強行開催に反対します。
A 「戦争をさせないかながわの会」への加入促進を図り、その活動を発展させます。
B 憲法問題の論点、とくに自民党改憲4項目の問題点についての学習を深めます。
C 第56回護憲大会に参加します。
   11月9日(土)〜11日(月)於・函館市
D 天皇制を利用しての国民意識の統合、「国家主義」の強化等の策動に反対します。
E 有事法制・国民保護法制を発動させないため対県交渉などに取り組みます。
F 中学校教科書採択にむけて、前回採択時の教訓をもとに歴史、公民教科書の育鵬社版採択を許さないとり組みを継続し、また、道徳の教科化の問題点を追及しつつ、教科書内容と「教育勅語」復活の動きへの監視を強めます。
G 安保法制違憲訴訟の会の取り組みに参画し集団的自衛権行使に反対します。
H 特定秘密保護法や「テロ等組織犯罪準備罪(共謀罪)」など弾圧立法の問題点を明らかにし、廃止を求めます。

(2)反核・原水禁の運動を強め、「脱原発社会」をめざします。

被爆74周年、「核なき世界」にむけて「原水爆禁止日本国民会議」に結集し、「核兵器禁止条約」への日本の批准、被爆者援護法改正など反核・軍縮・原水爆禁止の運動を強化します。

@ 被爆74周年原水爆禁止世界大会に参加します。
   7月27日(土) 午後 福島大会.福島県教育会館
   8月4日〜6日 広島大会
   8月7日〜9日 長崎大会
派遣団結成・学習会を開催し、被爆者カンパや子供代表団の参加、高校生平和大使派遣事業に協力します。
A 県内平和行進は、7月24日〜26日の間で取り組み、地域の連帯活動として強化します。
B 北朝鮮やイスラエル、イランの核開発を始め、あらゆる国のいかなる核実験、核拡散にも反対し行動します。
C 福島原発事故の被害実態を明らかにし、被曝者の援護・連帯をすすめ、速やかな情報開示と実効ある補償を求めます。
D 原水禁国民会議や「ストップ・プルトニウム神奈川県連絡会」などと連携し、脱原発、核燃料サイクル政策の放棄を求めて取り組みます。また、引き続き『さよなら原発1000万人アクション』の活動に参加します。
E 核燃料再処理工場建設・新たな高速増殖炉計画に反対します。
F 原発新増設に反対し、老朽原発の即時廃棄、プルサーマル計画の放棄を求め、原発の再稼動阻止に総力をあげます。
G JCO臨界事故20周年、水爆実験被災66周年ビキニ・デイ集会に参加します。
H 自治体に非核・平和条例を作る運動との連携を図り、反核平和の火リレーの取り組みに協力します。
I 中距離核を含む核兵器廃絶の運動強化をはかり、2020年NPT再検討会議に向けた取り組みに協力します。
J 米原子力艦船の防災対策の不備を明らかにします。

(3)軍事基地強化を許さず、基地の撤去・縮小を求めて取り組みます。

横須賀を「母港」とする原子力空母の軍事行動面と原子炉事故の可能性の両面での危険性を明らかにし、配備撤回のたたかいを強化します。また空母随伴艦(イージス艦)の配備強化に反対します。

@ 空母母港化46周年抗議、原子力空母R・レーガンの配備撤回を求める神奈川集会を横須賀ヴェルニー公園で開催します。(※日時は10月1日を基本に調整します。)
また、空母の原子炉等の情報公開を求めるとともに、少なくとも原発並みの地域防災体制の確立を求めます。
A 「いずも」の空母化とステルス戦闘機F-35Bの配備に反対します。
比与宇施設の弾薬庫建設計画をはじめとした海上自衛隊横須賀基地の増強に反対し、これら日米の横須賀基地の動きに対して、横須賀平和船団等と連携し、監視・抗議行動等を取り組みます。
B 相模総合補給廠への第38防空砲兵旅団司令部の移設撤回を求め、米軍のミサイル防衛(MD)機能のもとにはかられる補給廠の機能増強に反対して、「基地撤去をめざす県央共闘」「相模総合補給廠監視団」など現地の団体と連携してすすめます。
C キャンプ座間の陸上総隊司令部日米共同部の設立に反対します。
集団的自衛権行使を具現化した日米陸軍部隊の共同機能を告発するとともに、基地の縮小・撤去を求めます。これらの運動を「米陸軍第一軍団の移駐を歓迎しない会」など現地の団体と連携して取り組みます。
D 横浜市内米軍施設の即時返還を求め、池子米軍家族住宅増設阻止と返還運動に取り組みます。
E 横浜開港祭などを通じた自衛艦、米海軍艦船の宣伝活動や生徒、児童への自衛隊体験学習や自衛隊員募集にかかわる名簿提出の強制等に反対し取り組みます。
F 県内の米軍・自衛隊基地の縮小・返還を求め、日米地位協定条文の抜本改正と基地従業員・関係者の雇用確保に取り組みます。

(4) 厚木基地の違法爆音の解消、第五次訴訟の勝利をめざす取り組みを積極的に展開します。また、「オスプレイ配備と低空飛行に反対する東日本連絡会」との連携を強化し、欠陥機オスプレイの配備、飛行訓練に反対します。

@ 50年以上にわたる厚木基地爆音防止期成同盟の運動の歴史と過去の裁判闘争の成果を共有化し、午後8時から午前8時までの全ての航空機の飛行を差し止めることを基本に、裁判闘争を支援します。
A 米空母艦載機部隊の岩国移駐と自衛隊機の厚木基地移駐に反対し、対潜哨戒機・P-1配備に抗議し、「4・6文書」の遵守を求めます。
B 米垂直離着陸機オスプレイの厚木基地使用に反対し、低空飛行訓練の中止を求めます。
また、日米のオスプレイ機整備施設の厚木基地配備に反対します。
C 陸自木更津駐屯地でのオスプレイ整備と東京湾周辺での試験飛行と陸自オスプレイの木更津への暫定配備計画に反対します。

(5)平和共存、対話と信頼、軍縮を目指す平和政策の確立を求めます。また「人間の安全保障」理念の確立と周知活動をすすめ、戦争・紛争の根源となる地球上の貧困と差別の根絶、国際理解と連帯の強化、排外主義の克服に取り組みます。

@ 日朝間の国交正常化・拉致問題の平和的解決を求め、中国・韓国などアジア諸国民との友好・連帯を深める活動をすすめます。

A 朝鮮人などの強制連行等戦後補償の取り組みや「日朝国交正常化全国連絡会、同神奈川県民の会」の活動に参加します。

B 日の丸・君が代の強制に反対するとり組みや教科書採択の民主化を求める運動との連携を強化します。

C 「12・8不戦の誓い県民集会」の開催や普天間基地の即時閉鎖、辺野古新基地建設反対など、沖縄への基地負担の解消を求めて取り組みます。

D 神奈川人権センターと連携して、あらゆる人権の確立をめざします。特に、神奈川朝鮮学園生への県補助金の復活と活用、日本第一党などによるヘイトスピーチ・ヘイトクライム根絶の活動を推進します。差別を根絶する実効性のある自治体条例の制定をめざします。

E 沖縄平和運動センター・山城博治議長にかけられた刑事弾圧や、右翼と警察が一体となって行なっている全日建・関西生コン支部に対する不当弾圧に抗して、その支援運動を取り組みます。

(6)平和運動センター組織・運営の強化をはかります

@ 全国基地問題ネットワークや平和運動センター関東ブロック連絡会、「いのくら」共同行動委員会、歴史教育を考える市民の会など県内外の平和運動団体・市民団体とのネットワークを強化します。

A 連合神奈川など労働組合との連携をすすめ、労働組合など団体会員の拡大をはかります。

B 政党や各級議員、労働組合・団体の各OBGなどへの働きかけを強め、個人会員の拡大、推進と会員・運動団体との情報交流を積極的にすすめます。

C 役員会議・事務局会議・幹事会の積極的かつ有効な開催に努め、センター財政健全化の具体的取り組みを進めます。

Dホーム・ページ http://www.kanagawa-peace.net/ の充実を図ります。

 



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