
2011 年 度 活 動 方 針
| 1 はじめに |
(1)私たちを取り巻く情勢の特徴 ※ 緊迫する世界情勢 チュニジア、エジプト、リビア、バーレーン、シリアなど北東アフリカ、中東諸国での貧困と格差、腐敗した長期支配体制への民衆の反発と蜂起が広まり、武力弾圧と相まって不安定な情勢が続いています。 朝鮮半島沖黄海上の北方限界線付近のヨンピョンド(延坪島)での韓国軍の軍事演習に反撥した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)軍の実弾攻撃は、朝鮮戦争停戦以来の大規模な武力衝突となり、全面衝突は回避されたものの緊張感は高まったままです。 ※ 民主党政権の混乱と日・米安保体制の強化 「米軍普天間基地移設問題」での迷走などで辞任した鳩山首相の後に成立した菅内閣は直後の参議院選挙で大敗し、衆参両院の「ねじれ現象」を生み、その後の政権運営は更に混迷の度を深めました。 尖閣諸島付近での中国漁船と海上保安庁の巡視船との衝突事件では、中国人船長の逮捕という外務省の強硬路線に中国側が強く反撥し、最終的に船長を釈放せざるを得なかったものの、これを機に、石原東京都知事や枝野民主党前幹事長(当時)の不当発言に代表される予断と偏見に満ちた中国脅威論が展開されました。前記した朝鮮半島の緊張と併せて中国の牽制をも狙った自衛隊基地での日・米統合軍事演習や横須賀を母港とする原子力空母G・ワシントンも参加した日・米・韓の海上合同演習など米軍と自衛隊の一体的運用が進行しています。 ※ 「専守防衛」から動的防衛へ 民主党政権下で組織された「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会(新安防懇)」は基盤的防衛力構想を否定し、動的抑止力を整備する、武器輸出三原則やPKO参加五原則の見直し、などを中心とする報告を行い、菅内閣はこれを元に新たな「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」を決定しました。この中で、批判が集中した武器輸出三原則の見直しは当面断念したものの、中国を「地域・国際社会の懸案事項」と位置づけ、自衛隊の新たな配備を含めた南西諸島の防衛力強化を打ち出し、動的防衛力として「MD防衛」の推進など多様な事態への速やかな対応を構想しています。 ※ 沖縄の民意を裏切る・・・「日・米共同声明」 普天間基地は「国外、最低でも県外へ」の政権公約をかなぐり捨て、社民党が連立政権を離脱する中、自民党政権下で米軍と官僚機構が作成した名護市・辺野古への代替施設建設が復活し2010年5月末、「日米共同声明」として発表されました。菅政権は「日米同盟の深化」を掲げ、在沖米軍の抑止力を殊更に強調しています。 この間、名護市長選挙、同市議会選挙と移設反対派が勝利し、現地の民意は明白です。県知事選挙では一貫して「国外移転」を訴えてきた伊波候補が惜敗したものの、基地建設容認派であった現職仲井真候補でさえ県外移設を主張せざるを得なくなって来ました。 ※ 現実化した原発震災、脱原発路線の確立を 地元住民などの反対の声を圧殺して進められようとする新規建設、経済性のみを追求して、安全性を顧みず、40年を超えて使用される老朽化原発、その根底にあった「安全神話」が崩壊しました。 3月11日に起きた東日本大震災とそれに伴う大津波によって福島第一原発では冷却機能喪失から炉心溶融、建屋の爆発を招き、4基の原子炉が危機的状況に至りました。当初、スリーマイル島事故と同程度(レベル5)としてきた事故評価はその後の国際的評価で最悪のレベル7となり、依然として沈静化の目途は立ちません。 事故の対処をめぐっても情報開示、住民避難、作業員・労働者の環境等、様々な疑問・課題が噴出しており、作り上げられた神話の脆弱な内実が露呈しています。地震が想定を超えた規模であっても、不充分な想定を是としてきた業界・関係機関の責任は重大です。 ※ 対米追従の大綱は神奈川での基地強化 閣議決定された新「防衛計画の大綱」は中国や北朝鮮との限定戦争への対処、米国の行う対テロ戦争の支援などを打ち出し自民党政権末期の大綱を更に対米追従の方向で純化させたもので、明らかに憲法理念を逸脱しています。 横須賀を「母港」とする原子力空母G・ワシントンの威圧的行動は北東アジアの緊張を高めており、キャンプ座間や相模補給廠への米軍支援の自衛隊精鋭部隊の配備計画は日米一体の基地拠点化に他なりません。 原子力空母の横須賀配備にあたり、その安全性と情報公開の不充分さが指摘されていましたが、残念なことに福島第一原発の事故によって、より現実的な問題として浮上しています。 ※ 問われる歴史認識と教科書採択制度の改悪 2010・11年度に使用する中学校歴史教科書の採択において、新たに検定合格した「新しい歴史教科書をつくる会」編の自由社版が横浜市のほぼ半分に当たる8区(18採択区中)で採択されました。愛媛県今治市や栃木県大田原市、東京都杉並区などの扶桑社版と併せて全国では1,7%となりました。 東アジアの平和と新たな連帯を築くうえでは日本人の歴史認識は極めて重要で、歴史を歪曲する教科書問題の解決が急務です。 横浜市ではこの採択直前に18区での採択を全市で1区とする文部科学省方針や規制改革の閣議決定に基づく採択地区の小規模化に逆行する決定を強行しています。今夏の2012・13年度使用教科書で自由社版あるいは育鵬社(つくる会分派の教科書改善の会)版の全市採択が狙われており、緊迫した状況となっています。 (2)平和運動センターの役割 神奈川平和運動センターは、平和を取り巻く厳しい情勢にあって、その運動と組織をさらに発展、強化することが必要であり、今年度も、構成組織の結束を強め、県内労働団体・市民団体・政党などとの協力、実質的に”センター”機能を果たす「フォーラム平和・人権・環境」や「原水爆禁止日本国民会議」、「全国基地問題ネットワーク」、「平和運動センター関東ブッロク連絡会議」、「かながわ憲法フォーラム」など神奈川県内を始め広範な市民運動と連携して、一層活発に活動していかなければなりません。 |
| 2 今年の基本的な活動 |
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| 3 具体的な活動 |
(1)憲法前文・第9条の改悪、有事法制を発動させないとり組みをすすめ、「集団的自衛権の行使」にむけた憲法解釈変更に反対します。 「フォーラム平和・人権・環境」に結集し、「かながわ憲法フォーラム」など広く諸団体との連携を強化します。 @ 憲法問題の論点・問題点整理と「平和基本法」の学習を深めます。 A 第48回護憲大会に参加します。11月4日(金)〜6日(日)山形市 B 改憲手続法である国民投票法・憲法審査会の始動に反対します。 C 天皇制を利用しての国民意識の統合、「国家主義」の強化等の策動に反対します。 D 有事法制・国民保護法制を発動させないため対県交渉などにとり組みます。 E 横浜市中学校歴史教科書の自由社採択・採択の一区化撤回、2011年度中学校教科書採択での「歴史を歪曲する国家主義的教科書」の採択をさせないとり組みをすすめます。 (2)反核・原水禁の運動を強め、「脱原発社会」をめざします。 被爆66周年、「核なき世界」に向けて「原水爆禁止日本国民会議」に結集し、被爆者援護法改正など反核・軍縮・原水爆禁止の運動を強化します。 @ 被爆66周年原水爆禁止世界大会に参加します。 8月4日〜6日 広島大会 8月7日〜9日 長崎大会 8月5日 国際会議・広島市内 派遣団結成・学習会を開催し、被爆者カンパや子供代表団の参加、高校生平和大使派遣事業に協力します。 A 県内平和行進は 7月26日(火)〜29日(金)の間でとり組みます。 B 「北朝鮮」の核開発を始め、あらゆる国のいかなる核実験、核拡散に反対し行動します。 C 福島原発事故の被害実態を明らかにし、被曝者の援護・連帯をすすめ、速やかに情報開示を求めます。 D 原水禁国民会議やストップ・プルトニウム神奈川県連絡会などと連携し、脱原発、核燃料サイクル政策の転換を求めてとり組みます。当面、以下の行動を最重点にとり組みます。 ※(仮)『持続可能で平和な社会を求める全国集会』 9月19日(休) 於・明治公園 (参加目標5万人) ※(仮)『持続可能で平和な社会を求める全国署名』(集約目標1千万筆) E 核燃料再処理工場建設・高速増殖炉「もんじゆ」再稼動に反対します。 F 原発新増設に反対し、老朽原発の即時廃棄、プルサーマル計画の放棄を求めます。 G JCO臨界事故12周年、水爆実験被災57周年ビキニ・デイ集会に参加します。 H 自治体に非核・平和条例を作る運動との連携を図り、反核平和の火リレーのとり組みに協力します。 (3)軍事基地強化を許さず、基地の撤去・縮小を求めてとり組みます。 横須賀を「母港」とする原子力空母G・ワシントンの軍事行動面と原子炉搭載の両面での危険性を明らかにし、配備撤回のたたかいを強化します。 @ 原子力空母配備3周年抗議・母港化撤回を求める神奈川集会を開催します。 月 日( ) 横須賀ウェルニー公園(予備日 / 日) A 横須賀平和船団等と連携し、G・ワシントンの横須賀入港時における監視・抗議行動にとり組みます。 B 横須賀基地浚渫埋め戻し・空母航行禁止裁判(上告審)を支援します。 C 日米軍事再編によるキャンプ座間・相模総合補給廠の機能強化・恒久化、戦闘指揮訓練センター建設等に反対するとり組みを「基地撤去をめざす県央共闘」や「第1軍団の移駐を歓迎しない会」、「バスストップから基地ストップの会」などと連携してすすめます。 D 横浜市内米軍施設の即時返還を求め、池子米軍家族住宅増設阻止にとり組みます。 E 県内の米軍・自衛隊基地の縮小・返還を求め、日米地協定条文の抜本改正 と基地従業員・関係者の雇用確保にとり組みます。 F 『新防衛大綱』の問題性を明らかにし、自衛隊のミサイル防衛システム配備など軍備増強、海外派兵に反対します。 (4)厚木基地の違法爆音の解消、第四次訴訟の勝利を目指すとり組みを積極的に展開します。 @ 厚木基地爆音防止期成同盟結成50周年の運動と過去の裁判闘争の成果に立ち、午後8時から午前8時までの全ての航空機の飛行を差し止めるため、民事・行政訴訟の勝利をめざします。 A 米空母艦載機部隊の岩国移駐と自衛隊機の厚木移駐に反対し、自衛隊機のジェット化=対潜哨戒機P−1配備阻止にとり組みます。 (5)平和共存、対話と信頼、軍縮を目指す平和政策の確立を求めます。また「人間の安全保障」理念の確立と周知活動をすすめ、戦争・紛争の根源となる地球上の貧困と差別根絶、国際理解と連帯の強化にとり組みます。 @ 日朝間の国交正常化・拉致問題の平和的解決を求め、中国・韓国などアジア諸国民との友好・連帯を深める活動をすすめます。 A 朝鮮人などの強制連行等戦後保障の取り組みや「日朝国交正常化全国連絡会」「かながわ日朝懇談会」の活動に参加します。 B 日の丸・君が代の強制に反対するとり組みや教科書採択の民主化を求める運動との連携を強化します。 C 「12・8不戦の誓い県民集会」の開催や普天間基地の即時閉鎖など沖縄への基地負担の解消を求めてとり組みます。 D 神奈川人権センターと連携して、あらゆる人権の確立を目指しとり組みます。とりわけ自衛官のいじめ自殺事件=「たちかぜ裁判」控訴審の勝利にむけ支援体制を強化します。 (6)平和運動センター組織・運営の強化をはかります。 @ 全国基地問題ネットワークや平和運動センター関東ブロック連絡会、「いのくら」共同行動委員会、歴史教育を考える市民の会など県内外の平和運動団体・市民団体とのネットワークを強化します。 A 連合神奈川など労働組合との連携をすすめ、労働組合など団体会員の拡大を図ります。 B 政党や各級議員への働きかけを強め、個人会員の獲得推進と会員・運動団体との情報交流を積極的にすすめます。 C 役員会議・事務局会議・幹事会の積極的かつ有効な開催に努め、センター財政健全化の具体的とり組みをすすめます。 D ホーム・ページ http://www.kanagawa-peace.net/ の充実を図ります。 2003年3月開設 11年4月末・現在アクセス数14,952件 (昨年同期 12,815) |
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